January 31, 2010
南国土佐を後にして
1959年8月(製作=日活)の作品です。企画は茂木了次、監督は斎藤武市、助監督は神代辰巳、脚本は川内康範・斎藤武市、原作は川内康範です。
ペギー葉山。歌も出演も欲張り。小林旭を主演にたてながらも、周りが本当に充実しています。よさこい祭の頃に、出所したばかりの旭が土佐に戻ってきます。兄貴分の二本柳寛と弟分の西村晃に出迎えられながらも、その必要はないと、すぐに故郷に戻り、母親孝行。なんて爽やかで優しい青年なのでしょう。刑務所の娯楽で唄いに来たペギーの「南国土佐を」を聞き、改心したのです。まぁ、笑えるとはいえば、さっそくに笑える展開です。
しかし、その志は様々なかたちで挫折させられます。何よりも、前科があるということがネックになり、仕事に就けないことが痛い。さらに、恋人の浅丘ルリ子には、父親の借金のため地元やくざの親分と結婚する話が半年前からあり、その組織から度重なる嫌がらせを食らうのです。そこに、再び二本柳と西村が誘いの手を。その手を遮りながらも、やはり土佐にいることで自分が腐ってしまうのではないかと思い始めた旭は、東京で再起を賭けることにするのです。世話になるのは、特攻として亡くなった兄の恋人で料理屋の主となっている南田洋子。
☆
しかし、東京でも就職の道は厳しく、採用通知が来たのに土壇場で取消。これが何度も続いてはさすがの旭も滅入ってしまいます。そこに、安ピエロのように付きまとう鬱陶しい小蝿が。そう西村の存在。かつてのように、賭博の世界に引きずり込もうとあれこれと先手を打っているのは二本柳だったのです。南田のつてで早速就職した金子信雄の会社。就職祝いまでしてもらって、再び、失職。初日に解雇通告。しかし、ここでは二本柳ではなく、同じ土佐の出身で、東京行きが一緒になった中原早苗だったのです。南田の家の二階に下宿しており、そこに旭を連れてきたのも中原。その彼女が、まったく相手にしてもらえない旭が、南田とくっつかないようにと、嘘の密告。これもたわいない嫉妬から来るものですが、まったく鬱陶しい女だと思わせるのに十分な演技。
さて、そんな不運続きの旭のところに、我慢できずにルリ子がやってきます。しかし、一緒になって結婚相手となっている内田良平らもやってきて、一触即発になりかけますが、問題の100万円を明日までに容易すると啖呵を切る旭。そして、再びサイコロを握るのです。飛び上がって喜ぶ西村。一晩だけの約束で、二本柳も了承。そして、賭場へ。そう、旭こそは、その壺振りの技術で右に出るものがいないほどの腕前を誇るその人だったのです。通りで二本柳らがしつこい訳です。
☆
そこにくさくさした中原を連れてやってきたのが金子。一対一の勝負。そこにホールから例の歌声が聞こえ集中力を失う旭でしたが、西村が唄をやめさせ(旭にエールを送り続けてきたペギー、無念!)なんとか正気に戻り、金子を破り、約束のお金を内田のところに持っていきつつ、これまでのうっ憤を晴らすため片っ端から殴り倒すのです。ルリ子を取り戻した旭は、再度、出頭し罪を償ってきたから、取り戻したルリ子との関係を娑婆で送るため、南田に彼女を預け、顔を晴れ晴れさせながら、歩いていくのです。南田、ルリ子、旭の三人が並んで歩く光景。確かにこの時期の日活なら十分にあり得る光景ですが、新鮮でした。

(Y)
ペギー葉山。歌も出演も欲張り。小林旭を主演にたてながらも、周りが本当に充実しています。よさこい祭の頃に、出所したばかりの旭が土佐に戻ってきます。兄貴分の二本柳寛と弟分の西村晃に出迎えられながらも、その必要はないと、すぐに故郷に戻り、母親孝行。なんて爽やかで優しい青年なのでしょう。刑務所の娯楽で唄いに来たペギーの「南国土佐を」を聞き、改心したのです。まぁ、笑えるとはいえば、さっそくに笑える展開です。
しかし、その志は様々なかたちで挫折させられます。何よりも、前科があるということがネックになり、仕事に就けないことが痛い。さらに、恋人の浅丘ルリ子には、父親の借金のため地元やくざの親分と結婚する話が半年前からあり、その組織から度重なる嫌がらせを食らうのです。そこに、再び二本柳と西村が誘いの手を。その手を遮りながらも、やはり土佐にいることで自分が腐ってしまうのではないかと思い始めた旭は、東京で再起を賭けることにするのです。世話になるのは、特攻として亡くなった兄の恋人で料理屋の主となっている南田洋子。
☆
しかし、東京でも就職の道は厳しく、採用通知が来たのに土壇場で取消。これが何度も続いてはさすがの旭も滅入ってしまいます。そこに、安ピエロのように付きまとう鬱陶しい小蝿が。そう西村の存在。かつてのように、賭博の世界に引きずり込もうとあれこれと先手を打っているのは二本柳だったのです。南田のつてで早速就職した金子信雄の会社。就職祝いまでしてもらって、再び、失職。初日に解雇通告。しかし、ここでは二本柳ではなく、同じ土佐の出身で、東京行きが一緒になった中原早苗だったのです。南田の家の二階に下宿しており、そこに旭を連れてきたのも中原。その彼女が、まったく相手にしてもらえない旭が、南田とくっつかないようにと、嘘の密告。これもたわいない嫉妬から来るものですが、まったく鬱陶しい女だと思わせるのに十分な演技。
さて、そんな不運続きの旭のところに、我慢できずにルリ子がやってきます。しかし、一緒になって結婚相手となっている内田良平らもやってきて、一触即発になりかけますが、問題の100万円を明日までに容易すると啖呵を切る旭。そして、再びサイコロを握るのです。飛び上がって喜ぶ西村。一晩だけの約束で、二本柳も了承。そして、賭場へ。そう、旭こそは、その壺振りの技術で右に出るものがいないほどの腕前を誇るその人だったのです。通りで二本柳らがしつこい訳です。
☆
そこにくさくさした中原を連れてやってきたのが金子。一対一の勝負。そこにホールから例の歌声が聞こえ集中力を失う旭でしたが、西村が唄をやめさせ(旭にエールを送り続けてきたペギー、無念!)なんとか正気に戻り、金子を破り、約束のお金を内田のところに持っていきつつ、これまでのうっ憤を晴らすため片っ端から殴り倒すのです。ルリ子を取り戻した旭は、再度、出頭し罪を償ってきたから、取り戻したルリ子との関係を娑婆で送るため、南田に彼女を預け、顔を晴れ晴れさせながら、歩いていくのです。南田、ルリ子、旭の三人が並んで歩く光景。確かにこの時期の日活なら十分にあり得る光景ですが、新鮮でした。

(Y)