1964年9月(東映京都)の作品です。企画は森義雄、監督は山内鉄也、 助監督は中島貞夫、脚本は高田宏治です。

山内作品三本目。さすがに疲れてきました。主演は近衛十四郎。始まりの音調は大映映画を見ているようです。雷蔵主演の映画にありそうな感じです。今津藩の浪人役ですが、似合っています。徳川も三代目に入っても豊臣方の系譜を引く外様大名たちは反乱分子予備軍です。そんな中の一つ松山藩の城代である田村高廣は、四人の浪人として、近衛、佐藤慶、山城新伍、河原崎長一郎を集め、幕府から送り込まれた甲賀忍者に対抗させようとします。いずれも幕府にょって取り潰され、その先端を担った忍者に辛酸を舐めさせられた浪人ばかり。その中でも特に近衛は、鋭い感覚と腕を持っています。

助監督を中島貞夫が務めているのは興味深いです。ちなみに音楽は津島利章です。三本見た中では一番面白かった山内作品でした。脚本が高田であることも寄与しているかもしれません。すべて東映京都ですが、近衛の存在感が非常に大きいです。甲賀忍者のボス的な役割を果たすのが天津敏。まったく忍者が似合わないところが笑えますが、目つぶしを得意技にしており、他の忍者とは格が違っています。最終版でボロボロに斬られた近衛が一発逆転、止めを刺します。しかし、残りの三人の浪人たちは次々に倒れていきます。山城新伍に至っては、まんまと色気にやられてしまうという役柄。まだ、美男子の面影が残っているのに、まったく滑稽です。

この時期の白黒は、作品に緊張感をもたらすうえで抜群の効果を持っていますね。予算的な制約もあるのでしょうけど、どんどんカラー化されている中にあって、効果音との相乗効果で、場面展開を上手に見せていく技術がこの作品でも発揮されています。森一生、池広一夫、田中徳三などの方が上であることは言うまでもありませんが。

ninjyagari











(Y)