1984年9月(製作=にっかつ)の作品です。プロデューサーは三浦朗、企画は奥村幸士・栗原いそみ、監督は斎藤信幸、脚本は斉藤博です。

主演は浅見美那。多くのポルノ作品に出ている人ではありません。女子大生を演じています。恋が仕事のようなものといいながら、また、行きずりのセックスなども楽しみながら、何か物足りない生活を埋め合わせようとする若き女性を演じています。「VS」というのは、浮気したため浅見から敬遠されている恋人の阿部雅彦が、女子寮によじ登って思いを伝えるものの、落下して大怪我。お世話になった看護士とできてしまし、これまた、寮におり、林亜里沙と三角関係に入っていくということころから来ています。思ったほど、バトルを展開する訳でもありません。遊びと割り切るという点では林の方がハッキリしており、性欲の赴くままにという点では、阿部の無責任さは際立っています。

一度は寄りを戻すかに見えた二人ですが、やはり、浅見の方から明確な態度が示されるという格好。その浅見も、阿部に二度と見舞いに来るなと邪険に扱われ、その寂しさから、よく通っているバーのマスター・北見敏之と関係を持つのです。北見には妻がいるのですが、その妻がまた、若干病的なところが魅力の医者とできてしまい、家に帰りたくないという始末。その病院が林の勤めているところという訳です。

そんなこんなでゆるーい、青年たちの戯れ事が描かれるというだけの作品であり、特筆すべきことはありません。北見の怪演が相変わらずだったというのと、服装が実に80年代的な芋っぽさを現わしていたのが印象的だったぐらいです。

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(Y)